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(順不同/敬称略)

観るほどに、生きていることも死ぬことも、何だか同じことのように思えてくる不思議な時間。
日本人の遺伝子にはきっと「足るを知る」が組み込まれてるから、
川っぺりにいたって助け合えるんだな、日本人であることが誇らしいな……と確信できた途端、
心の老廃物が全部出て、あーあ、すっきりした!ご飯が食べたい!
魂のデトックスにぴったりな映画と出会いました。

立川志の輔(落語家)

先日、監督にお会いしたら髪に青いメッシュが。
曰く「黒く染めると、負けた気がする」と。
川の淵を、社会の淵を負けずに踏ん張る人々。
まさに荻上ワールド!痛く可笑しく、勇気を頂きました!

光石研(俳優)

蝉の声と西陽が印象的な映像だった。
それらに包まれる人たちは向こう側にそっと寄り添っているように見えた。
川べりで死を想い、弔うことで、夕方の光は強く生を照らしていた。

川内倫子(写真家)

好きな映画です。3回観ました。
希望をまとった空気と音が映っています。

岩合光昭(動物写真家・映画監督)

食べることは、生きること。
一緒に食べてくれる人がいれば、
ご飯はさらに美味しく、人生は少しずつ意味を持つ。
炊き立てのご飯のような、まろやかな幸福感を味わった

石川三千花(イラストレーター)

見終わるまでに4回ほど昔のことを思い出した。
心に仕舞われていたささやかな出来事も、浮かんでは消えていった。
記憶を刺激する不思議な作品。

浅田政志(「浅田家」写真家)

扇風機の羽音、川のせせらぎ、蝉の鳴き声。誰の心の中にもある死への想いが、夏の音にそっと包まれる。ムコリッタ、ムコリッタ。小さな幸せは自分の中にあるんだ。

伊藤まさこ(スタイリスト)

「ささやかなシアワセ」をいつもより温もりを感じられように、少し心をひらいて。
ダメな時は、頭を使わず手を動かし毎日こつこつ、を心で繰り返そうと思います。

小堀紀代美(料理家)

一人より誰かがそばにいることで、いつものごはんも味わいが深まり、
救われたような気持ちになれる。ほんわりやさしい光が差し込む
「ハイツムコリッタ」で、私もごはんを食べてみたい。

甲斐みのり(文筆家)

毎日のご飯や、会話や生き物を光らせる、うつくしい光、
丁寧な暮らしの中で、その光が何重にもなり、
罪も愛も贖いも等価にする、神聖なものになるのを見ました。

タカノ綾(アーティスト)

見たことがある風景の中にいるような気持ち、
逢ったことのあるような人たち。
おだやかに構えていたら
心にズンズン入り込んでくるリアルな場面も多く
何度も涙が出ました。
“大丈夫、誰もがおかえりと言ってもらえる場所があるんだよ”
川べりで生き抜く人たちにそう言われた気がしました。

長田佳子(菓子研究家)

日々の営み、当たり前の暮らしの中で、
大切な人との繋がりはいつまでも続いていく。
あの世とこの世の境目が温かく愛おしい!

石井佳苗(インテリアスタイリスト)

熟れたてのトマトや炊きたての御飯の甘やかな香りが漂ってくるよう。
誰かに優しくしたくなったし、優しくされたくもなった。
人との関わりを自制していたコロナ禍を体験したからこそよけいに心にしみる。
映画に救われるってこういうことだったよなと思い出した。

大平一枝(文筆家)

少しずつ支え合ってゆるやかに再生していく物語。 夕暮れの情景は寂しさを伴うが穏やかで優しい。 この作品で感じた温かな光をわたしも描いてみたいと思った。

網中いづる(イラストレーター)

ヘンテコな人も、ギリギリの状態の人も、誰かの救いになっている。 私も、そこにいていいんだよ、大丈夫だよ、と言われた気がした。

矢部華恵(エッセイスト)

角裕美(絵描き・イラストレーター)

ミロコマチコ(画家・絵本作家)